□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017年7月19日第568号 ■ ============================================================== タイミングを逸した稲田防衛大臣の嘘の発覚 ============================================================== きょう7月19日の各紙が一斉に報じた。 毎日新聞などは一面トップだ。 稲田防衛大臣が南スーダンPKO部隊の日報の存在を知っていたというのだ。 知っていたどころか、その内容について了承していたというのだ。 いうまでもなく、PKO部隊の日報には当時の南スーダンは戦闘状態だったと書かれていた。 そんなところにPKOを派遣する事は法律違反だ。 その事を隠すために、日報は廃棄されていた。 その事を稲田防衛大臣は知らされていなかった。 当時そう説明され、我々はそう思い込まされて来た。 それが事実ならとんでもない自衛隊の暴走だ。 誰がそんな判断をしたのか。 稲田大臣は内部調査して報告すると国会で答弁していた。 それらが皆ウソだったということだ。 その報告が出される前に、すべての嘘がバレたのだ。 これが事実なら安倍内閣は即座に吹っ飛ぶほどの嘘だ。 もちろん稲田大臣はこの報道を否定している。 自分がすべてを知っていた事など、ないと否定している。 しかし、各紙が書いている。 複数の政府関係関係者が明らかにしたと。 あきらかに内部関係者のリークだ。 安倍一強が崩れた証拠だ。 ぼろぼろと不都合な真実が出てくる。 しかし、である。 もはや稲田防衛大臣の更迭は周知の事実だ。 あと二週間ほどでただの議員になる。 いまさら稲田防衛大臣を追及しても誰も関心はない。 この報道は、南スーダンPKO問題の国会議論が真っ最中の時に報じられてこそ、価値があるのだ。 そうすれば、稲田大臣の更迭は必至で、安倍政権は総辞職に追い込まれていたかもしれない。 同じ事は加計問題についても言える。 もし前川次官の国会招致が、もっと早く実現されていたなら、そして前川次官がメディアにしゃべる前に、真っ先に国会でそのすべてを告白していたなら、加計疑惑問題はこんなに長引くことなく、安倍政権を総辞職に追い込んでいただろう。 すべてはタイミングだ。 今頃になって安倍首相を呼んで予算委員会を開いても、安倍首相の冗舌な言い訳を聞かされて終わる事になる。 安倍首相の支持率がさらに下がっても、総辞職に追い込むまでには至らないだろう。 ここで安倍首相を総辞職に追い込めなければ、解散・総選挙は遠のく。 その間に政局は混乱し、自民党は混乱は必至だが、野党はもっと混乱する。 野党の迫力不足が安倍政権を延命させているのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)