□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年11月17日第860号 ■ ============================================================= アベノミックスの失速を認めたメディアと安倍政権 ============================================================ 私は11月7日のメルマガ第836号で書いた。 安倍政権がはやくも次の「目玉」探しを模索していると読売新聞が書いた。これは次々と打ち上げる官邸主導の政策が、どれひとつ具体的成果をあげていないことを読売新聞も認めたということだと。 そしてついにその安倍政権の目玉の中の目玉であるアベノミックスまでも危ういと大手新聞が書くようになった。 11月13日の産経新聞が一段の小さな記事であったが内閣府が12日に発表した10月の消費動向調査結果は、消費者心理を表す消費者態度指数が安倍内閣発足以降最悪となったと報じていた。 消費税増税を来年4月に控え、この数値に安倍政権は狼狽したに違いない。 そう思っていたらその内閣府が14日に2013年7-9月期のGDP速報値を発表した。 それによると年率実質成長率は1・9%増ではあるが、前期とくらべて伸びが半減したという。 その理由はGDPの6割を占める個人消費や輸出が半減したためだという。 これを報じる11月15日の朝日は「アベノミックスが支えだったが、その効果は早くも切れ始めた」と大きく報道した。 読売も同様に大きく報道し、アベノミックス効果が一段落した、景気拡大には賃上げが不可欠だと書いた。 そう思っていたら11月16日の産経新聞が、政府関係者が15日明らかにしたとして、次のように書いた。 政府は、年内にも経済財政諮問会議の組織を大幅拡充し、経済政策に関する政府の立案能力を強化するとともに、来年6月をメドにあらたな成長戦略を策定する方針を固めたと。 これを要するに大手新聞も安倍政権もこれまでのアベノミックスは効果が無かった事を認めたということだ。 しかもこれまでの安倍政権の官民あわせた人材では、もはやいい知恵が浮かばないということだ。 原発や外交などで行き詰まっている安倍政権が、目玉のアベノミックスで行き詰まるような事になれば、さすがの国民も安倍政権ではだめだと思い始める。 安倍政権はかなり深刻な状態にあるのかもしれない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)