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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

オバマのTPP交渉の最大の敵は米国議会という自己矛盾
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年11月16日第858号 ■   =============================================================       オバマのTPP交渉の最大の敵は米国議会という自己矛盾     ============================================================  オバマ政権がTPPの年内妥結に向けて日本に強い圧力をかけている。  対米従属の安倍自民党と外務省はその走狗と成り下がってどんどんと譲歩を迫られ、とんでもない協定ができそうな雲行きだ。  しかし追い込まれているのはオバマ政権である。  なぜか。  それはいよいよ米国がTPPについて本格的にオバマ大統領に文句を言いだしたからだ。  11月15日の読売新聞が書いた。  オバマ政権に、通商一括交渉権(ファストトラック)を与えることに反対する動きが米国議会で加速しつつあると。  貿易交渉権を持たないオバマ政権といくら交渉しても無意味である事を私は何度も指摘して来た。  そしてTPP交渉の大詰め段階に来てもいまだオバマ大統領が米国議会から貿易交渉権を付与されていないことに驚くと書いてきた。  とうとう貿易交渉権が付与されないことになりそうだ。  私が注目したのはきょう11月16日の産経新聞が報じた、米議会がオバマ政権のTPP交渉に反対する理由がその秘密主義にあるという記事だ。  すなわち、TPP交渉から米議会を排除しようとしている、これでは米国の国益は守れない、という反発が米国で広がっているという。  オバマ政権は貿易交渉権欲しさに秘密情報を米国議会にだけは与えるだろう。  他の国には秘密主義を要求しながら米国だけは情報を共有するような事になれば、ますますTPPは不平等なものになるだろう。  もしオバマ政権が米国議会を説得できず貿易交渉権を得られないまま年内妥結を図っても、その合意は米国議会で議論され、米国にとってより都合にいい内容に修正を迫られ、再交渉ということになる。  どっちに転んでも日本にとって有利になることなど皆無である。  こんなTPP交渉の年内妥結を急ぐ日本政府や外務官僚を国民は決して許してはならないということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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