□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年11月30日第840号 ■ ============================================================= 「防衛官僚の暴言」事件が起きた今こそ必読の沖縄本 ============================================================ 防衛官僚の暴言と更迭事件がメディアを賑わせている。 しかし見逃してならないのは、暴言は言語道断と怒って見せて おきながら、辺野古移設は行なうという野田民主党政権の正体である。 まさしくこれこそが「犯す事が決まっているのに、いつ犯すかを 教えるバカはいない」という防衛官僚の本音そのままの態度では ないのか。 なぜここまで野田民主党政権は辺野古移設にこだわるのか。 それの質問に見事に答えてくる本が最近出版された。 「本土の人間は知らないが沖縄の人はみんな知っている」(書籍 情報社、2011年6月15日初版)という本である。 もう二、三ヶ月前のことになるだろうか。 メルマガの読者のひとりからこの本を紹介され、是非ひろめて ほしいと頼まれた。 さっそく買い求めて一気に通読した。 この本は副題が沖縄・米軍基地観光ガイドとなっていて、我々が眼 にしたことのない米軍基地の写真がふんだんに盛られている。 それだけでも十分に価値のある本だが、この本の価値はもちろん それだけではない。 そこに列挙されている28の問いと答えの部分にこそある。 「ペリーはなぜ最初に那覇に来たのか」から始まって、「普天間は 『法律上の飛行場』ですらない」、「鳩山首相はなぜやめたのか」、 「天皇に切り捨てられた島」、「アメリカの対日政策」、「沖縄返還 とは何だったのか」、「細川首相はなぜやめたのか」、「沖縄の 海兵隊はグアムへ行く」、「フィリピンにできることは日本にも できる」など、などの問いかけと、それに対する解説は、そっくり そのまま日米同盟の偽善と矛盾を言い当てた最高の解説本となっている。 その本を紹介するタイミングを逸したまま、きょうに至ったのだが、 今回の防衛官僚の暴言事件とそれに対する野田民主党政権の対応を見て、 いまこそこの本を紹介すべき時だと思ってこのメルマガを書いている。 沖縄問題とは、差別され続けた沖縄と、差別し続けたこの国の為政者 と、そして沖縄問題を知ろうとしてこなかった大多数の日本国民が つくりだした日本の原罪である。 いまこそ日本国民の一人でも多くがこの本を読み、そして野田民主党 政権に対し、辺野古移設を断念するよう求めなければならない。 防衛官僚暴言に対する怒りをチャンスに変えなければならない。 もし日米合意は沖縄住民の意思よりも重要だと言わんばかりに辺野古 移設を強行するのなら、更迭さるべきは野田首相なのだ。 それを思い知らされる本である。 「本土の人間は知らないが沖縄の人はみんな知っていること」 須田慎太郎 写真 矢部宏治 文 前泊博盛 監修 書籍情報社 刊 定価 1300円 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)