読者の何人かから貴重な情報提供と助言を戴いた。 本件については少なくともこの有料メルマガの読者には説明をして おくことが礼儀であると思い書かせていただく。 昨日18日の毎日新聞夕刊に、巨額詐欺事件で逮捕された「夢大陸」の 女社長が、みずから発信するFM放送や月刊誌に多くの著名人を広告塔と して使い、その中に私の名前が列記されていたことを知らされた。 私はこの毎日新聞の夕刊は読んでいないのだが、毎日新聞が掲載する ぐらいだから、そのほかのメディアも取り上げているかもしれない。 あるいはこれから取り上げられるかも知れない。 事実関係は以下の通りであり、今後外部から問われることがあれば このとおり対応するつもりである。 三、四年前のことだと思うが、すでに協力していた知人の紹介でFM放送 の出演を引き受け、その後もう一回出演した。 その後月刊誌を刊行するので寄稿者の一人として協力して欲しいという 依頼を受け、合計10回ほど連載寄稿した。 いずれも全力投球して話し、書いた。それを恥じることはない。 おそらくそれらは今でもどこかで聞いたり、見たりすることができると 思う。 そのうち悪い噂が伝わってくるようになり、原稿料の支払いも滞り、信頼 していたスタッフが突然辞めるという事態が起きたので、副社長に協力でき なくなったと伝え、関係を断った。 もう一年ぐらい前のことだと記憶している。 その時は植草一秀さんとの対談(彼も寄稿者の一人であった)の新企画が 求められていた時であったが、植草さんと相談の上、丁重に断った。 副社長は当時私の問い合わせに対し、警察の強制捜査が入った事実を素直 に認めた上で、疑いは晴れると信じているというような話をしていた。 それ以来、夢大陸がどうなったかはもとより知る由もなかった。 そこにきて今回の突然の逮捕ニュースである。 率直に言って今回のニュースは驚きであり、残念に思う。 結果的に多くの被害者を出した詐欺事件の首謀者に協力した形になった は不覚であったと反省もする。 今のところ外部から私のところへ問い合わせはないが、かりにあったと しても以上のことに付け足す事は何もない。 繰り返すとおり、今回の事件は不覚であり残念であるが、しかし、この 事により私の言論活動のエネルギーがなえることはない。 今回の事件を教訓にして、反権力、平和、判官びいきの立場から、世の 中の不正義を、これからもますます糾弾していきたいと思っている。 以上、私と夢大陸とのかかわりについて説明させていただいた。 了
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)